2024.09.20
国立大学法人横浜国立大学(神奈川県横浜市、学長:梅原 出)総合学術高等研究院(研究院長:梅原 出)生物圏研究ユニット(主任研究者 鏡味 麻衣子 教授)は、このたび「陸海連環に基づく炭素及び生物多様性の包括的評価手法の開発」において、科学技術振興機構(JST)が主導する「戦略的創造研究推進事業(CREST)」に採択されました。
《戦略的創造研究推進事業》
https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/application/2024/240917/240917crest.pdf
補足:「戦略的創造研究推進事業(CREST)」とは、国が定める戦略目標の達成に向けて課題達成型基礎研究を推進し、科学技術イノベーションを生み出す革新的技術シーズを創出するためのチーム型研究です。
気候変動対策の課題である大気中の二酸化炭素(CO2)濃度を低下させ、持続可能な発展を実現するためには、陸域と海洋を包括的に捉え、炭素循環プロセスを理解することが重要です。海洋と森林は自然界で主要な CO2吸収源ですが、両者は別々に捉えられることが多い。森林保全が海洋生態系の生物多様性や機能を促す可能性がありますが、陸海連環が海洋の炭素吸収・貯留に与える影響は未解明な部分が多くあります。本研究では陸海連環に着目して、森から海までの生態系観測データを流域単位で統合して炭素および生物多様性を高精度で評価し、炭素評価を軸とした自然資本の可視化手法の開発へ取り組みます。
横浜国立大学臨海環境センターのある相模湾に注ぐ酒匂川・相模川流域では陸海連環の森林管理(魚付き林など)や生物多様性モニタリングが行われており、かつ河口域は水深1,000m超の相模トラフに接続していることからグリーンカーボンを深海に沈めかつブルーカーボンを促進するモデル流域として適しています。
本件に関するお問合せ先
横浜国立大学 総合学術高等研究院
E-mail:ias-ims@ynu.ac.jp